平成14年愛知県保育士問題 児童福祉

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問題1 次の各文について、最もふさわしい語句を括弧{ }の中から選び、その記号a〜cを解答
    欄に記入しなさい。

   (1)スウェーデンの女性思想家の{ a.ペスタロッチ、b.オーエン、c.エレン・ケイ }は20世
      紀を「児童の世紀」とすることを主唱し、子どもの権利が最大限に尊重されるべきであると説
      いた。
   (2)「国際障害青年」(1981年)と、「国連・障害者の十年」(1983年〜1992年)を経て、日本に
      おいても障害のある人も障害のない人と同様に家庭や地域で普通の生活ができるようにする
      社会づくり、つまり{ a.ノーマライゼーション、b.アドボカシー、c.パターナリズム}の理
      念が普及・定着しつつある。障害のある児童の療育についても、在宅福祉・地域福祉の整備が
      図られることが重要である。
   (3)在宅の障害児が、保護者の疾病や事故、出産、その他の事由により当該家庭において、一定
      期間介護が困難になった場合に、一時的にその者を肢体不自由児施設、知的障害児施設等に入
      所させる制度を、{a.児童ホームヘルプ、b.児童短期入所、c.児童デイサービス}事業とい
      う。
   (4)近年、母子家庭・父子家庭の総称として、ひとり親家庭という用語が定着してきた。これら
      は、従来の片親家庭として両親家庭に対置して欠損家庭と扱われる傾向を否定し、{a.家族病
      理的、b.価値中立的、c.システム論的}に捉えようとする新たな潮流であると言える。
   (5)現在、保育所の数は相対的にはニーズを充足しているが、特に都市部を中心に乳児等低年齢
      児の慢性的な待機状況があり、その問題の解消が重要な課題となっている。このため、1999(平
      成11)年12月に策定された{a.健やか親子21、b.チャイルドライン、c.新エンゼルプラン}
      においても、低年齢児の受け入れ促進等を柱にサービス提供耐性の整備拡充を計画的に推進す
      ることとしている。


問題2 次の各文について正しいものには○を、誤っているものには×を解答欄に記入しなさい。

   (1)児童福祉に関する施策の方向づけは、一般家庭や社会との関係が深いため、広く一般社会か
      ら意見を求めて行われる必要がある。また、各方面の専門家の意見を聞いて、多様なニーズ
      に対応した適切な施策を展開していく必要がある。そのため、児童福祉に関する審議は、国で
      は社会補償審議会、地方では児童福祉審議会が行う。
   (2)児童相談所における相談内容別受付件数を、養護相談、非行相談、障害相談、育成相談、そ
      の他の相談という種別に区分してみると、1996年(平成8)年度から5年間については、どの年度も
      非行相談の件数が障害相談の件数を上回っていた。
   (3)保健所、児童相談所、家庭児童相談室について全国の設置数は、現在、保健所が最も多く、
      その次に家庭児童相談室が多く、児童相談所は最も少ない。
   (4)1997年(平成9)年4月から、母子保健サービスの提供主体は原則として市町村に一元化され
      たが、その例外として、専門的な指導を要する3歳児健康審査は、引き続き保健所が実施して
      いる。
   (5)虐待の増加等、児童家庭をめぐる問題が複雑・多様化しており、地域に根ざした相談支援を
      行うため、1997(平成9)年の児童福祉法の改正により、すべての児童擁護施設は児童家庭支
      援センターを付設し、地域に密着したより細かな相談支援を行っている。


問題3 次の各文は「児童福祉施設最低基準」の内容に関する記述である。空欄(ア)〜(オ)にふさわ
    しい用語を語群a〜vから選び、その記号を解答欄に記入しなさい。

   (1)児童福祉施設においては、入所している者の国籍、信条、社会的身分又は入所に要する費用を
      負担するか否かによって、( ア )をしてはならない。
   (2)児童福祉施設の長は、入所中の児童に対し、( イ )に関しその児童の福祉のために必要な
      措置をとるときは、身体的苦痛を与え、人格を辱める等その権限を濫用してはならない。
   (3)児童福祉施設は、その行った処遇に関する入所している者又はその保護者からの苦情に迅速
      かつ適切に対処するために、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなけ
      ればならない。また、児童福祉施設は、( ウ )が行う社会福祉法の規定による調査にでき
      る限り協力しなければならない。
   (4)児童福祉施設(助産施設、乳児院、保育所、児童厚生施設、肢体不自由児施設および重症心身
      障害児施設を除く。)においては、1週間に( エ )以上、入所している者を入浴させ、又は
      清拭しなければならない。
   (5)母子生活支援施設には、( オ )、嘱託医、少年を指導する職員および調理員又はこれに代
      わるべき者を置かなければならない。
    [語群]
    a.母子生活支援員、 b.放置、 c.4回、 d.酷使、 e.母子相談員、 f.しつけ、
    g.児童福祉審議会、 h.指導、 i.傷害、 j.運営適性化委員会、 k.苦痛、 l.虐待
    m.2回、 n.第三回評価委員会、 o.児童指導員、 p.子どもの人権オンブズマン、
    q.懲戒、 r.6回、 s.母子指導員、 t.援助、 u.職業指導員、 v.差別的取扱い


問題4 次の文章の中の空欄(ア)〜(オ)に入るふさわしい語句を解答欄に記入しなさい。

   児童福祉法では、児童とは満( ア )に満たない者をいい、次のように区分している。
   乳児とは「満1歳に満たない者」、幼児とは「満1歳から、小学校就学の始期に達するまでの者」、
   ( イ )とは「小学校就学の始期から、満( ア )に達するまでの者」をいう。
   また、( ウ )とは、妊娠中または出産後1年以内の女子と規定されている。さらに( エ )
   とは、親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に( オ )する者をいう。


問題5 次の記述は、児童相談所における相談援助活動に関するものである。文中の空欄にふさわしい
    語句を解答欄に記入しなさい。

   児童相談所は、児童の福祉に関する各般の問題について家庭その他から相談を受け付けるほか、地
   域住民や関係機関からの通告、( ア )や家庭裁判所から自動の送致を受け、援助活動を展開する。
   受け付けた相談については、主に児童福祉司、相談員等により行われる調査に基づく( イ )、
   ( ウ )による心理診断、医師による医学診断、一時保護部門の児童指導員、保育士等による( エ )、
   理学療法士等によるその他の診断をもとに、原則としてこれらの者の協議により判定(総合診断)を
   行い、個々の児童に対する( オ )を作成する。


問題6 次の文は、非行問題に関するものである。文を読んで後の問に答えなさい。

   日本の法制度では、非行に関わる法制度として、児童福祉法と少年法の二重構造の体制になっている。
   法に触れる行為を犯した14歳未満の少年を「触法少年」とし、14歳以上で法に触れる罪を犯した者を「犯
   罪少年」、罪を犯す虞のある者を「 A 」と読んでいる。
   非行児童について、14歳未満の児童にあっては児童相談所へ通告し、14歳以上の犯罪少年は、家庭
   裁判所へ、( A )であれば家庭裁判所か児童相談所のいずれかへ、通告しなければならない。
   家庭裁判所では、通告・送致された少年について、審判を開始するか否か、または保護処分とするか
   否かも家庭裁判所が判断することになっている。そこでは、審判の決定は裁判官が行うが、実質的には
   家庭裁判所の専門職(B)が、少年本人に話を聴いたり関係機関とも連絡をとり、審判の重要な飼料を提
   出する。裁判官が必要とした場合、審判が下されるまで、少年鑑別所で少年の心身の状況について、観
   察・識別が行われることになる。
   審判が下される選択肢として、「不処分」以外に、「保護処分」として、児童福祉法上の施設(C)に措置
   されるか、保護観察処分(D)になるか、少年院送致という決定になる。他に中間処分として、調査官に
   よる試験観察制度や補導委託制度もある。

   問(1) ( A )に入るふさわしい言葉を、解答欄に記入しなさい。

   問(2) 下線部(B)について、その専門職の名称を解答欄に記入しなさい。

   問(3) 下線部(C)について家庭裁判所が保護処分として決定する児童福祉施設の種別を2種類挙
        げ、解答欄に記入しなさい。

   問(4) 下線部(D)について、保護監察官とチームを組んで保護観察を行う無給の非常勤国家公務
        員を何と言うか。その名称を解答欄に記入しなさい。


問題7 次の文を読んで、後の問に答えなさい。

    1989年に開催された第44回国連総会において採択され、日本も1994(平成6)年に枇准した「児童
   の権利に関する条約」には、児童の権利について二つの側面が含まれているとされている。従来の保
   護される権利、育てられる権利をすべての国々の児童に保障されるように、あらためて確認した意義
   を持っている。さらに、こうした受動的な権利の保障に留まらず、児童が行使することを前提とし、
   児童を主体的に位置づけた能動的な権利の保障を明記したという画期的な意味を持っている。

   (問)児童の権利に関する条約に記された「能動的な権利」と考えられるものを二つとりあげ、それぞ
      れ25字以内で簡潔に述べよ。


問題8 地域社会の中で子育て家庭の孤立化が進行することは、児童にどのような影響を及ぼすかについ
    て、150字以内で説明しなさい。


問題9 子育て家庭に対する国の経済的支援制度について100字以内で説明しなさい。


問題10 児童福祉施設では、個別的な援助計画である児童自立支援計画を策定することとされている。児
     童自立支援計画を策定する意義について、150字以内で説明しなさい。


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